実は「常緑性の低木」であるポインセチア。
園芸品種は10~60cmくらいの大きさで、赤と緑の葉がきれいな多年草の草花と思われがちですが、原産地のメキシコでは、数メートルほどに大きく育ちます。
生育旺盛なポインセチアを、すくすく元気に育てるためには剪定が必要です。
ポインセチアの剪定はとても簡単! 剪定と、剪定した枝を利用した挿し木の方法をご紹介します。
剪定とは?
剪定とは、不要な枝や葉を切り落として、樹形を整えたり、風通しをよくすることをいいます。
見た目を整えるのみではなく、日光や養分を効率よく利用させることによって成長を促進したり、病害虫を予防する効果があります。
剪定をしないとどうなるの?
株の上部からしか新芽が出ず、上部ばかりが茂ってしまいます。日が当たりにくい葉が増えて、光合成が出来ずに弱っってしまったり、株元の風通しが悪くなって、夏に病害虫の被害にあいやすくなります。
蒸れて病気にかかってしまった株元の葉です。おそらく糸状菌による被害だと思います。病気にかかってしまった葉はすぐに取り除きます。オーソサイド水和剤などの殺菌剤をまき、菌の繁殖を予防します。
剪定の種類
切り戻し剪定
春に植え替えをするときに、一緒に切り戻し剪定も行います。適期は3~4月です。
生育期の初めに行うことで、新しい芽の成長を促します。
株の3分の1程度を残すようにします。目安は、株元から2~3節の位置です。節の少し上でカットすれば、葉が一枚もついていなくても大丈夫です。
間引き剪定
夏は、株の内部が蒸れるのを防ぐために、混みあっている枝をカットします。春に切り戻し剪定をしたところから2~3cm上をカットするようにします。
剪定した枝を利用した挿し木
剪定した枝の先を利用
剪定した枝の先を挿し穂として利用します。切り口から出てくる白い樹液を水で十分洗い流します。
この樹液は、切り口を塞ぐ役割があるので、樹液がついたままだと、固まって発根しにくくなります。
切り口からでる白い樹液は毒性があり、肌が弱い人はかぶれますので、触らないように注意が必要です。
挿し木を作る
ひとつの挿し木が5~10cm位になるように切り分け、切り口を斜めにカットします。切り口を斜めにすることによって、吸水面を広くすることができます。
上にある葉を3,4枚ほど残して、ほかの葉は切り落とします。残した葉が大きい場合は、葉から水分が蒸発してしまうので、葉を3分の1から半分ほど切ると良いです。
挿し木を1時間ほど水に浸す
挿し木を1時間ほど水に浸して、十分に吸水させます。
そのあいだに、挿し木用の土を育苗ポットに入れ、あらかじめ湿らせておきます。
㈱花ごころさんの「さし芽種まきの土」を使用しています。挿し芽種まきビギナーでも扱いやすい土です。
挿し木を挿す
挿し木を挿しやすくするために、用土に割り箸などで穴を開けておきます。そこへ挿し木を挿し、そっと土をよせて、開けた穴を塞ぎます。
ルートンなどの発根促進剤がある場合は、用土に挿す前に、切り口に薬剤をつけます。
直射日光にが当たらない、風通しの良い明るい日陰に置きます。発根するまで、土や葉を乾燥させないように注意が必要です。腰水で管理すると良いです。
新芽が出たら鉢上げをする
1ヶ月ほどして新芽が出てくれば、無事に発根をしています。鉢に植え替えて、新しい苗として通常通りに育てます。
まとめ
ポインセチアは、切り戻し剪定と間引き剪定をすることで、すくすくと元気に育てることができます。
剪定した枝を利用した挿し木も、とっても簡単です。
ポインセチアは四季を通して、さまざま楽しむことができます。
是非、剪定や挿し木、さまざまなポインセチアの栽培を楽しみましょう。
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