鮮やかな紫色の花が美しく、特有の甘い香りのサフラン。
サフランは、クロッカスの一種です。クロッカスは春に花を咲かせますが、サフランは秋に花を咲かせます。「薬用サフラン」とも呼ばれ、「花サフラン」と呼ばれるクロッカスと区別されています。
花の中には、黄色い雄しべと赤い3本の雌しべがあります。赤い雌しべを乾燥させると、スパイスとして知られているサフランになります。手摘みでしか収穫できず、ひとつの花に3本しか雌しべがないため、高価なスパイスとされています。
サフランは耐寒性がとても強いので、寒さ対策をせずに冬越しできるハーブです。
サフランの基本情報
引用元:みんなの趣味の園芸
園芸分類 球根、草花、ハーブ 形態 多年草 原産地 地中海沿岸 草丈/樹高 10~15cm 開花期 10月中旬~12月上旬 花色 紫 栽培難易度(1~5) 2 耐寒性 強い 耐暑性 やや弱い
サフランの栽培環境
日当たり・置き場所
サフランは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。
寒さにとても強いので、寒さ対策をしなくても、冬でも屋外に置いて育てることができます。
高温多湿が苦手なので、夏前に球根を掘りあげるか、暑い時期は雨の当たらない涼しい場所で管理をします。
用土
サフランは、排水性と通気性がよく、保水力もある土を好みます。
土を作る場合は、赤玉土小粒6:腐葉土3:牛ふん堆肥1の割合で配合をします。肥沃な土で育てることによって、翌年の花つきを良くすることができます。
庭植えで水はけの悪い場所に植える場合は、川砂やパーライトを混ぜ込むと良いです。
サフランは、市販の草花用培養土で問題なく育てることができます。
㈱花ごころさんの培養土を使用しています。
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通気性・排水性に優れていて、なおかつ保水力も良好です。効き目が穏やかで肥効効果の長い肥料が配合されているので、元肥を混ぜる手間なく、すぐに使用することができます。天然有機のフカフカな土がとても扱いやすいです。
水やり
サフランは、過湿を嫌います。
庭植えの場合は、自然に降る雨だけで大丈夫です。
鉢植えの場合は、土が乾いてからたっぷりと水やりをします。
冬から春にかけては、やや乾かし気味に管理をします。過湿にならないように注意が必要です。
5月頃、葉が黄色く枯れ始めたら、徐々に水やりを控えて、休眠させてあげます。
肥料
元肥として、緩効性化成肥料を規定量の半分程度施します。
追肥は、花後の11月下旬頃と生育期の2月頃、リン酸分の多い化成肥料を施します。リン酸の効果で丈夫な根をつくり、花つきを良くすることができます。
花後に追肥を施すことによって、球根を太らせることができます。ただし、窒素分が多い肥料は、球根が貧弱になってしまうので、注意が必要です。
サフランの育て方
植えつけ
サフランの植えつけの適期は、8~9月のまだ暑い時期です。植えつけが遅れると、花が小さくなる傾向があります。
球根を浅く植えつけると、芽はたくさん出てきますが、花つきが悪くなってしまいます。植えつける深さには注意が必要です。
庭植えの場合は、球根2~3個分の深さに植えつけをします。間隔を5~10cmほどあけると良いです。
鉢植えの場合は、球根1~2個分の深さに植えつけをします。5号鉢に5~6球が目安です。
花がら摘み
サフランの花が咲き終わったら、花の根元から引き抜きます。
雌しべをスパイスとして利用する場合は、花が咲いたらすぐに収穫をします。
100個の花から取れるサフランは、わずか1gほどなので、とても貴重な香料・染料とされています。
植え替え・掘りあげ
5月ごろから葉が黄色く枯れ始めます。梅雨前に葉をつけたまま球根を掘りあげ、雨の当たらない風通しのよい日陰で乾かします。
葉が完全に茶色く枯れたら、葉を取り除いて、子球を親球からはずします。ネットへ入れて、涼しい場所で乾かして保管します。
鉢植えで、雨の当たらない場所で管理できる場合は、植えっぱなしでも大丈夫です。植えっぱなしにすると、球根が増えて密になので、3~4年に一度は掘りあげて植え直すと良いです。
ふやし方
サフランは、分球で増やすことができます。
球根を掘りあげたときに、親球についている子球を剥がします。植えつけ適期まで風通しの良い場所で管理をします。
小さな球根は、翌年花が咲かない場合もありますが、球根が太れば花を咲かせるようになります。
小さな球根を植えつけたら、球根を太らせるために、伸びた蕾は摘み取るようにします。蕾を摘み取ることによって、栄養を球根に蓄えることができます。
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