金魚を思わせるような花形が可愛らしいキンギョソウ。
キンギョソウには様々な品種がありますが、多湿に弱いため、一般的には一年草扱いとされています。
日本の高温多湿の夏でも、夏越しをしやすいように品種改良された、宿根タイプのキンギョソウ「ブラック プリンス」「アール グレイ」をご紹介します。
キンギョソウの基本情報
園芸分類 草花 形態 多年草(一年草扱い) 原産地 地中海沿岸地方 草丈/樹高 20~120cm 開花期 主に4~6月 (ほぼ周年開花) 花色 白、赤、ピンク、オレンジ、黄、複色 栽培難易度(1~5) 2 耐寒性 強い(極寒地では冬に枯死) 耐暑性 強い(ただし、長雨や多湿に弱い) 引用元:みんなの趣味の園芸
宿根キンギョソウの品種
ブラック プリンス
ブラックプリンスは、ダークワインの花色とともに、銅葉もシックで美しい宿根キンギョソウです。
草丈は45cmほどと一般的なキンギョソウより低いので、庭植えはもちろん、鉢植えや寄せ植えにしても楽しむことができます。
MEMO
銅葉の宿根キンギョソウ
葉は通年を通して深い色で、気温の低い時期は黒味を増す
ダークワイン色の花は四季咲きで繰り返し咲き、葉色に似合うシックな美しさ
葉も花も周年楽しめて、寄せ植えや花壇におすすめDATA
引用元:おぎはら植物園
- 花期;春~秋
- 草丈;約 45cm
- 耐寒性;約 -12℃
- 耐暑性;強
- 日照;日向~やや半日陰
- 原産地;地中海沿岸
アール グレイ
アールグレイは、白い小花とともに、綿毛に覆われたモフモフのシルバーリーフも可愛らしい宿根キンギョソウです。
這うように広がるので、ハンギングにしたり、寄せ植えや花壇の縁取り、グランドカバーとしても楽しむことができます。
MEMO
這性のキンギョソウで、夏も冬も越せる宿根タイプ
綿毛に覆われたシルバーの葉と白系の花の色合いが美しい
性質も丈夫で花期も長く、庭植え、寄せ植えにもよいDATA
引用元:おぎはら植物園
- 花期;春~秋
- 草丈;約 15cm
- 耐寒性;約 -12℃
- 耐暑性;強
- 日照;日向
- 原産地;スペイン
宿根キンギョソウの栽培環境
日当たり・置き場所
宿根キンギョソウは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。
乾燥と寒さ・暑さには強いですが、多湿と蒸れには弱いので、風通しの良い場所で育てるようにします。
用土
宿根キンギョソウは、水はけの良い土を好みます。
庭植えの場合は、植えつける1~2週間前に、腐葉土や堆肥などを混ぜ、よく耕しておきます。
土を配合する場合は、一般的な赤玉土7:腐葉土3の割合で配合をします。水はけを良くするために、少量の軽石や鹿沼土を混ぜても良いです。
市販の一般的な草花用培養土でも十分に育てることができます。
㈱花ごころさんの培養土を使用しています。
◆花も野菜も上手にできる「特選有機花ごころ培養土」
通気性・排水性に優れていて、なおかつ保水力も良好です。効き目が穏やかで肥効効果の長い肥料が配合されているので、元肥を混ぜる手間なく、すぐに使用することができます。天然有機のフカフカな土がとても扱いやすいです。
水やり
宿根キンギョソウは多湿に弱いので、乾燥気味に育てるようにします。
庭植えの場合、しっかり根づいたあとは、自然に降る雨だけで大丈夫です。宿根キンギョソウは乾燥に強いとはいえ、真夏に晴天が続いて土が乾燥したときは、たっぷりと水やりをします。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをします。水をやり過ぎると根腐れの原因になるので注意が必要です。
肥料
庭植えの場合は、植えつけの時に腐葉土や堆肥などをよく混ぜ込んでおけば、追肥を与えなくても育つことができます。
鉢植えの場合も、元肥を施しておけば、追肥を与えなくても育つことができます。生育が思わしくない場合は、春と秋に緩効性化成肥料を与えるか、薄めた液体肥料を与えても良いです。
ハイポネックス(HYPONeX)さんのハイポネックス原液とリキダスを使用しています。
ハイポネックス原液は肥料、リキダスは活力剤です。ともに、さまざまな植物に与えることができ、初めてでも安心して使用することができます。希釈して使用するのでお財布にも優しいです。
宿根キンギョソウの育て方
植えつけ
宿根キンギョソウの植えつけの適期は、春と秋です。
比較的丈夫な植物ですが、真夏に植えつけをするのは避けた方が良いです。
キンギョソウは直根性なので、根が傷つくと育たなくなることがあります。植えつけるときは根鉢を崩さず、根を触らないように気を付けて植えつけをします。
「直根(ちょっこん)」とは
【意味】
細い根が少なく、太くまっすぐ下に伸びる根のことです。このような根を持つ植物を直根性植物といいます。【使用例】
「この植物は直根性だから植え替えは難しいかもしれないよ」【豆知識】
ダイコン、ニンジン、ゴボウ引用元:サカタのタネ
庭植えの場合も鉢植えの場合も、深植えにはせず、根が隠れる程度の浅植えにすると良いです。
花がら摘み
宿根キンギョソウの花がらは、こまめに摘み取るようにします。
花がらや枯葉をこまめに摘み取ることによって、風通しを良くすることができ、病害虫の予防にもつながります。
切り戻し
宿根キンギョソウは四季咲き性があるので、花が終わった後に、草丈の半分以下に切り戻しをすることによって、再び枝が伸びて花を咲かせてくれます。切り戻したところから脇芽が出ることによって枝数が増え、花数も増えるようになります。
宿根キンギョソウは、多湿が苦手で蒸れに弱いため、梅雨は特に株の風通しを良くすることが大切です。梅雨入り前に、草丈の半分くらいまで株全体を切り戻したり、混みあった枝を間引いたりすることによって、風通しが良くなり、蒸れを防ぐことができます。
切り戻しをするときは、下葉を必ず残すようにします。
植え替え
宿根キンギョソウの植え替え適期は、植えつけと同じ、春と秋です。
庭植えの場合は、植え替えの必要はありません。
鉢植えの場合は、根鉢が回っているようなら、植え替えをしてあげると良いです。
宿根キンギョソウは直根性の植物なので、植え替えをするときも根を傷つけないように注意が必要です。根鉢は傷さずに肩の古い土だけを落として、新しい土で植え替えをします。
ふやし方
キンギョソウは、タネまきと挿し芽で増やすことができます。
コメント