清楚なたたずまいと、甘い香りが魅力のラッパスイセン。
ニホンスイセンは、一本の茎にたくさんの花を咲かせますが、洋種スイセンであるラッパスイセンは、一本の茎にひとつの花を咲かせます。花の中央部分の副花冠が、ラッパのような形をしているスイセンです。
スイセンは、バラの天敵コガネムシの幼虫を遠ざけるコンパニオンプランツとして植えることができます。
ラッパスイセンには、葉や球根など全体に毒があります。葉がニラと似ているので、間違って食べることがないよう、植えつける場所に気を付けましょう。
間違って食べることさえ気を付ければ、とても丈夫で育てやすい植物です。
ラッパスイセンの基本情報
園芸分類 | 球根 | ||
形態 | 多年草 | 原産地 | ヨーロッパ |
草丈/樹高 | 20~40cm | 開花期 | 3月~4月 |
花色 | 黄、白、サーモンピンク、複色 | 栽培難易度(1~5) | 1 |
耐寒性 | 強い | 耐暑性 | 普通(夏は休眠) |
ラッパスイセンの栽培環境
日当たり・置き場所
ラッパスイセンは、日当たりの良い場所を好みます。
真夏の強い日差しで球根が腐るのを防ぐために、庭植えの場合は、夏だけ半日陰になるような落葉樹の下に植えつけると良いです。バラの株元に植えれば、コンパニオンプランツになります。
冬の寒さに当たることで開花をするので、冬でも戸外で管理をします。
用土
ラッパスイセンは、水はけの良い土を好みます。
土を作る場合は、赤玉土6:腐葉土4の割合で配合します。
市販の一般的な草花用培養土でも十分に育てることができます。
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水やり
ラッパスイセンは、球根にたくさんの栄養を蓄えているので、頻繁に水やりをする必要はありません。
庭植えの場合は、自然に降る雨だけで大丈夫です。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをします。
花が終わったあとも球根の成長が続くので、葉が自然に枯れるまで水やりを続けます。
暑さが落ち着いたら、水やりを再開します。休眠後、数カ月は芽が出てこないので、水やりを忘れないよう注意が必要です。
肥料
元肥として、緩効性化成肥料を施します。
芽が出てから花後も、葉が自然に枯れるまで、月に2回ほど液体肥料を与えるようにします。
肥料を与えることによって、花つきをよくしたり、花後の球根の成長を促すことができます。
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ラッパスイセンの育て方
植え付け
ラッパスイセンの植え付けの適期は、10月~11月です。
庭植えの場合、間隔は10~20cmくらい、深さは5cmくらいで植えつけをします。数年間植えっぱなしにしても株が込み合わないようにするために、植え付けの間隔を少し広めにすると良いです。
鉢植えの場合、間隔は2~3cmくらい、深さも2~3cmくらいで植え付けをします。
花がら摘み
咲き終わった花は、花茎の付け根から、こまめに摘み取ります。
花をそのまま残しておくと、タネを作ることに栄養を取られ、株が弱ってしまいます。
葉は自然に枯れるまで切り取るのはNGです!
花が終わったあとも、葉を茂らせることによって光合成をし、球根の成長を促します。
葉を切り取ってしまうと、球根に栄養を蓄えることができなくなるので、葉が自然に枯れるまでは、切り取らないようにします。
伸びた葉が気になる場合は、束ねておくと良いです。束ねることによって、見た目がスッキリし、また株元に日をあてることができます。
植え替え・掘りあげ
ラッパスイセンは、掘りあげずに3~4年は植えっぱなしにした方が、良い花が咲くようです。
生命力が強いため、4年目以降は群生し過ぎて株が込み合うので、掘りあげて植え直すと良いです。
掘りあげの適期は、葉が黄色くなる6月頃です。
葉が付いたまま1ヶ月ほど陰干しをします。
しっかり乾いたら、葉を取り除いてネットへ入れ、風通しの良い日陰に吊るし、秋まで保管をします。
ふやし方
ラッパスイセンは、分球で増やすことができます。
環境があえば、植えっぱなしで年々球根が増えていきます。
掘りあげと一緒に、分球をすると良いです。
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