日に日に寒さが増す12月、バラは休眠期を迎えます。2月末ごろまでの約3ヶ月、バラは休眠して寒さにじっと耐えています。
バラにとって休眠期だからこそやっておきたいお手入れのひとつに、鉢植えのバラの鉢替えがあります。休眠中に鉢替えをすることによって、株へのダメージを減らすことができます。休眠期は、バラの鉢替えのベストシーズンです。
バラの鉢替えとは
バラの鉢替えとは、根鉢を崩して新しい土で植えつけるお手入れのことです。「植え替え」というよりも「土替え」のために行います。
土には元々、肥料ではまかなえない栄養が含まれています。バラは肥料食いと言われているように、鉢植えの土は、1年も経つと、ほとんど栄養のない土になってしまいます。そこで定期的に、栄養のある新しい土に入れ替えてあげる必要があります。
バラは細根をたくさん伸ばして、養分や水分を吸収しています。鉢の中の限られたスペースでは、細根が多くなると、根詰まりや根腐れを起こしてしまします。そこで、増えすぎた細根を整理してあげる必要があります。
細根を整理することによって、新しい土を入れるスペースをより多く確保できるようにもなります。
バラの鉢替えの手順
剪定をする
休眠期のバラのお手入れのひとつに冬剪定があります。
葉を全て落とし、花や蕾がついていれば切り取ります。枝先を切り戻し、枯れた枝は切り取ります。
鉢替えは、多少なりとも根を切ることになります。鉢替えの前に剪定をすることによって、地上部の水分の蒸散がおさえられるので、根へのダメージを少なくすることができます。
鉢から抜き取る
バラの株元を持って、鉢を引くように抜き取ります。
鉢から抜けない場合は、無理に引っ張ってはいけません。
ゴムハンマーで、鉢の縁や側面をトントンと叩いていくと、徐々に隙間ができて抜けるようになっていきます。
根鉢をほぐす
根鉢の上、肩の部分2~3cmにある細根を、上へ剥がすように取り除きます。
根が鉢底までしっかり回っている場合は、根鉢の底を十字に切ると、ほぐしやすくなります。
太い根を残し、側面の細根や傷んだ根を取り除いていきます。
古い土をできるだけ落として、新しい土が入るスペースを確保します。
新しい土を用意する
新しい土は、市販されているバラ専用培養土を用意すると良いです。
失敗する不安なく、安心して使うことができます。
また、土を配合する手間がなく、すぐに使用することができます。
根が、鉢底に直接触れないようにするため、先に鉢へ土を入れます。
このとき株の高さ調節も行っておくと良いです。
株の高さは、ウォータースペースを確保するため、鉢の縁から3~5cmほど下になるようにします。
株の位置が低い場合は、底の土を足します。株の位置が高い場合は、底の土を減らすか根を少し短く切ります。
オルトランDXは、コガネムシ類幼虫に適用があります。鉢底に入れた土へ、予防のために混ぜ込んでおきます。
バラへのオルトランDX適用害虫
・アブラムシ類
・アザミウマ類
・コガネムシ類幼虫
・クロケシツブチョッキリ
・チュウレンジハバチ
鉢に植える
枝の広がりのバランスが良くなるように、鉢の中央に株を置きます。
根はできるだけ八方に広がるように置くと良いです。
株の周りに土を入れていきます。
根と根の間に土が入るように、割り箸や棒などで軽く用土をつつきながら、土を入れます。
水をあげる
土を入れ終わったら、鉢底から水が出るまで、たっぷりと水をあげます。
根の回復を促すために、1,000倍に希釈したリキダスを与えると良いです。
休眠中も根は動いているので、冬の間も、土が乾いたら水やりをします。
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