光沢のある花弁が華やかで美しいオステオスペルマム。
オステオスペルマムは、キク科オステオスペルマム属の植物です。属名がそのまま名前になっています。言いにくく覚えにくい名前ですが、とても人気のある植物です。
オステオスペルマムは「アフリカンデージー」と呼ばれるように、原産地がアフリカおよびアラビアで、デージーに似たキク科らしい花を咲かせます。
花色のバリエーションが豊富で、咲き進むにつれて花色の変化を楽しむことができる品種もあります。花形もさまざまで、一重咲き、花弁が多数重なる八重咲き、一枚一枚の花弁がスプーンのような形をしているスプーン咲きなどがあります。
オステオスペルマムは、太陽の光を浴びて花が開くので、お天気の悪い日や夜間には花を閉じる性質がありますが、品種改良によって、花を閉じない品種も出回るようになりました。
オステオスペルマムの耐寒温度はマイナス5℃ほどあり、寒さにつよく育てやすい植物です。
オステオスペルマムの基本情報
引用元:みんなの趣味の園芸
園芸分類 草花 形態 多年草 原産地 熱帯アフリカ、アラビア 草丈/樹高 20~80cm 開花期 1月中旬~5月、9月中旬~11月中旬 花色 紫、白、オレンジ、黄、ピンク、複色 栽培難易度(1~5) 2 耐寒性 やや弱い 耐暑性 やや弱い
オステオスペルマムの品種
オステオスペルマムの品種は、大きく分けて、実生系品種(タネから育てる植物)と栄養系品種(挿し芽や株分けで育てる植物)の2種類があります。
実生系品種は数少ないですが、代表品種に「アキラ」シリーズがあります。「パッション」シリーズも、タネから増やすことができる品種のひとつです。
栄養系品種には、様々なシリーズがあり、花色や花形がとても豊富です。「ピクニック」シリーズや「シンフォニー」シリーズなどがあります。
オステオスペルマム「アキラ」シリーズのホワイトパープルアイ。
花色は他に、サンセットシェード・デージーホワイト・ラベンダーシェード・パープル・グランドキャニオンミックスなどがあります。
「アキラ」シリーズは一重咲きですが、株がコンパクトにまとまりたくさんの花を咲かせてくれます。文枝性に優れているので、1株でボリュームのある株になります。
オステオスペルマム「ベルフルール」は2024年の新品種です。
花色は、オレンジピンク・パープルがあります。
「ベルフルール」は豪華な八重咲きなので、1輪でも充分見応えがあります。
オステオスペルマムの栽培環境
日当たり・置き場所
オステオスペルマムは、日当たりが良く風通しの良い場所を好みます。
真夏の高温多湿には弱いため、梅雨から夏にかけては、西日と雨の当たらない場所に置くと良いです。庭植えの場合は、鉢上げして管理をするか、日よけを作ってあげると安心です。
一方、寒さには強いので、マイナス5℃くらいまでなら戸外で冬越しができます。ただし、霜が降りるような場合は、株元をマルチングしてあげると安心です。
用土
オステオスペルマムは水はけの良い土を好みます。
土を作る場合は、赤玉土(中粒)4:腐葉土4:鹿沼土2の割合で配合すると良いです。
市販の一般的な草花用培養土でも十分に育てることができます。
酸性の土を嫌うので、土を配合する場合も、市販の培養土を使う場合も、苦土石灰を混ぜ込んでから植えつけると良いです。
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水やり
オステオスペルマムは、過湿を嫌うので、水のやり過ぎには注意が必要です。
庭植えの場合は、植えつけてから根が張るまではしっかり水をあげます。根が張ったあとは、自然に降る雨だけで大丈夫です。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いていたらたっぷりと水やりをします。
肥料
オステオスペルマムは、開花期間が長いので、しっかりと肥料を与えるようにします。
配合した土に植えつけるときは、元肥として緩効性化成肥料を混ぜ込みます。
開花期間中は、1週間に1回を目安に、液体肥料を施します。
肥料が切れると、花つきが悪くなってしまうので、注意が必要です。
開花期間中以外は、肥料を与える必要はありません。
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オステオスペルマムの育て方
植えつけ
オステオスペルマムの植えつけ適期は、6月頃と9~10月です。
オステオスペルマムは、茎や根をたくさん伸ばして成長するので、株間を十分にとって植えつけると良いです。庭植えの場合は20cmほど株間を取るようにします。
花がら摘み
オステオスペルマムは、開花期間中に次々と花を咲かせるため、咲き終わった花は、花茎の根元からこまめに摘み取ります。
タネができる前に花がらを摘み取ることによって、新しい花に栄養を送ることができるため、次々と花が咲いてくれるようになります。
切り戻し
梅雨入り前の6月頃と、冬が始まる前の10月頃に切り戻しをします。
オステオスペルマムは高温多湿に弱いため、梅雨に入る前に、草丈の半分くらいを目安に切り戻しをします。切り戻しを行うことによって、株の風通しが良くなり、蒸れを防ぐことができます。
オステオスペルマムは冬の寒さにあたって翌春の花芽をつけるので、寒くなる前に切り戻しをします。冬の間に切り戻しをすると、花芽を切ってしまうので注意が必要です。寒くなる前に切り戻しをすることによって、翌春の花芽をたくさん作ってくれます。
植え替え
庭植えの場合は、植えっぱなしでも大丈夫ですが、大株に育って混み合ってきたら、掘りあげて植えなおしてあげると良いです。
鉢植えの場合は、根腐れを防ぐために、2年に1度は植え替えをします。適期は、植えつけと同じ6月頃か9~10月です。
ふやし方
オステオスペルマムは品種によって、タネまきか挿し芽で増やすことができます。
タネまきの適期は、9月中旬から10月です。
挿し芽の適期は、6月と9月です。切り戻しをした茎を挿し穂に利用しても良いです。
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