藤色の花弁が美しく、やわらかなティーの香りが爽やかなノヴァーリス。
青バラ系の品種は、病気に弱く育てるのが難しいといわれていますが、ノヴァーリスは、うどんこ病に強く黒星病にとても強いため、青バラ系の品種の中で最も病気に強いバラといわれています。
ノヴァーリスは、耐病性に加え耐寒性も強く、また樹勢も強いため、初めてでも育てやすい青バラです。
ノヴァーリスの基本情報
花色 | 藤色 | 花形 | ヘブンリー系 宝珠弁咲き |
花弁数 | 80枚~ | 花径 | 9~10cm |
開花期 | 四季咲き | 香り | ティにグリーン |
樹高 | 150~180cm | 樹形 | 木立樹形 普通タイプ |
耐寒性 | 強い | 耐暑性 | 普通 |
ノヴァーリスは、耐病性に優れたバラの育種に力を入れているコルデスが作出したバラで、2013年にADRの認証を与えられています。
ADR
Allgemeine Deutsche Rosenneuheitenprufungドイツで実施されている、観賞性と強健性の評価試験です。
引用元:京成バラ園芸株式会社
ドイツ全国の11ヶ所の庭園で3年に渡り、薬剤を使わず冬季の手入れもすることなく生育させ、花の美しさ・優れた耐寒性・耐病害虫性などを評価。基準をクリアしたバラにのみADRの認証が与えられます。
手間が掛からず、育てやすい品種が揃っています。
ノヴァーリスの栽培環境
日当たり・置き場所
バラは日当たりと風通しの良い場所を好みます。
バラはお日様の光が大好きですが、近年の夏の暑さはバラにとって負担になります。株元をマルチングして、地温の上昇から根を守ってあげると良いです。
またマルチングには、地温の上昇を防ぐだけではなく、
- 土の中の水分蒸発を防ぐ
- 雨水の泥はねによる病気を予防する
- 雑草を防ぐ
- コガネムシの産卵を防ぐ
などの効果が期待できます。
㈱花ごころさんのバラ専用マルチングチップを使用しています。
◆大切なバラを健康に美しく「バラ専用マルチングチップ」
1~2年使用したチップは、土壌改良材として土に混ぜることができる優れものです。
用土
住友化学園芸㈱さんの培養土を使用しています。
保水性と保肥力に優れながら、適度に排水性と通気性があり、バラの根張りを良くしてくれる培養土です。熟成馬ふん堆肥や腐葉土などの有機質が豊富に配合されているので肥料効果があり、手間なくすぐに使用することができます。土に活力を与える腐植酸・鉄欠乏対策のための鉄ポリフェノール・善玉菌など、バラの生育を助ける成分も配合されているため、初めてのバラ栽培でも安心して使用することができます。
水やり
庭植えの場合、しっかり根づいたあとは、自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。ただし、晴天が続いて土が乾燥したときは、たっぷりと水やりをします。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをします。真夏は特に、水切れに注意が必要です。真夏は、日中に水やりをすると水が熱湯になって根を傷めてしまうので、1日に2回、早朝と夕方に水やりをします。
肥料
庭植えの場合、植えつけの時に元肥を、1~2月に寒肥を与えます。
肥料を与える場合には、根に直接肥料が当たらないように注意が必要です。
元肥は、牛ふん堆肥や油粕などの有機肥料を植え穴の底に入れ、肥料の上に土を少し被せてから植えつけをします。
寒肥は、株元から40~50cm離れたところに深さ20~30cmの穴を掘り、牛ふん堆肥や油粕などの有機肥料を埋め込みます。
寒肥とは?
引用元:サカタのタネ
かんごえ、かんぴと読みます。冬の間、主に休眠している庭木や果樹に与える肥料です。春に元気な新芽を出させるための栄養補給のような役割をします。根を傷めないように冬の間に肥料を熟成させて、成長が始まる春に根に吸収させたいので、ゆっくりと効いて植え替えをしない樹木の土壌改良にもなる有機質肥料がおすすめです。
庭植えの場合も鉢植えの場合も、追肥として、3月~10月に緩効性化成肥料を与えます。バラ専用の肥料を使うと安心です。
また、生育に応じて、1週間~10日に1回を目安に液体肥料を与えると良いです。
ハイポネックス(HYPONeX)さんのハイポネックス原液とリキダスを使用しています。
ハイポネックス原液は肥料、リキダスは活力剤です。ともに、さまざまな植物に与えることができ、初めてでも安心して使用することができます。希釈して使用するのでお財布にも優しいです。
ノヴァーリスの育て方
植えつけ
ノヴァーリスの植えつけの適期は、10月から翌年の春です。12月から2月ごろの休眠期以外に植えつけをする場合は、根鉢を崩さないようにそっと植えつけをします。
庭に植えつける場合、深さ40~50cm・直径30~40cmほどの植え穴を掘ります。元肥として、牛ふん堆肥や油粕などの有機肥料を植え穴に入れ、根に直接肥料がつかないように掘りあげた土を少し戻します。
鉢に植えつける場合は、初めから10号以上の大きめの鉢を使用すると良いです。
庭植えの場合も鉢植えの場合も、接木部分が地上に出るように植えつけをします。
花がら摘み
咲き終わった花は、こまめに摘み取りをします。咲き終わった花をそのままにしておくと、見た目が悪いだけではなく、腐ってしまい病害虫の原因にもなります。
切り戻し
ノヴァーリスは木立性のバラなので、株の高さを変えずに枝数を増やすための切り戻しをします。枝数が増えると、花数も増えるようになります。
一番花が咲き終わりに近いころ、一番花の切り戻をします。あまり高い位置で切らないようにすることが大切です。高い位置で切るとそこから高く伸びるため、どんどん枝が細くなっていきます。細い枝だと花つきが悪くなってしまいます。新しく伸びた枝の、おおよそ半分くらいまで切り戻すようにします。
二番花・三番花の咲終わりに近いころ、それぞれ一番花と同様に切り戻しをします。
剪定
夏剪定
時期
9月上旬頃ポイント
引用元:京成バラ園芸株式会社
・基本的に外側についている芽(外芽)の上で切ります。(横張り性の品種は内側の芽(内芽)の上で切る場合もあります)
・芽は葉の脇にあります。
・基本的に全ての枝にハサミを入れてください。
・全ての枝を同時期におこないます。
・低温によるブラインド(花芽が付かなくなる現象)を回避するため9月10日ごろまでに行います。
・病虫害等で弱った株(葉も新しい枝も出ていない株)は咲きがら(花がら)を切る程度にします。
冬剪定
時期
1月上旬~2月下旬ポイント
引用元:京成バラ園芸株式会社
・基本的に外側についている芽(外芽)の上で切ります。(横張り性の品種は内側の芽(内芽)の上で切る場合もあります)
・芽は葉が付いていたところにあります。
・全ての枝に必ずハサミを入れてください。
・枯れ枝や細い枝、内側に向いている込み入っている枝は元から切ります。
・切る深さにより、下記のような違いがあります。
【浅く切った場合(半分程度) 】 早めに開花し、花数が多くなります。
【深く切った場合(1/3程度) 】 大きい花が咲きますが、花数は少なめになります。 遅めに開花します。
鉢替え
鉢植えの場合、12月~2月に鉢替え(鉢の土替え)をします。適期は2月です。
根鉢の2割くらいを落として、部分的もしくはすべての土を新しくして植え替えます。
販売元である京成バラ園芸株式会社さんのホームページに「バラの育て方」が載っています。バラの選び方から基本的な育て方、月ごと・年間の管理まで、とても丁寧で分かりやすいです。
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